一戸建てのリノベーションに、国内屈指の名産地である吉野の杉をご採用いただきました。
こちらは、純和風なお家を目指してツーバイフォーの一戸建てをリノベーションした物件。ツーバイフォー住宅ということからモダンな質感もありつつ、全体的には清浄な雰囲気の漂う、端正な空間に仕上がりました。写真6枚目の玄関部分は隣接する和室の壁を抜いてL型に変更、撮影時点では完成していなかった土間部分は洗い出し工法で仕上げ、『和』の空気感を強調する計画です。インテリアの決め手になっている杉のフローリングは、もともと「杉が好き」と仰っていたお施主様が、渋谷ショールームでさまざまな樹種を比較検討された結果、「やっぱり杉が好き!」と納得されて選ばれたもの。その中でも「赤身部分のみで統一感があり、木目・木肌がきめ細やか」な吉野杉に感動されてのご採用でした。
高い品質で知られる吉野の木材は、室町時代末期から続くといわれる林業によって支えられています。密植や多間伐、枝打ちなどを繰り返すことで、「芯が中心にあり、まっすぐで、年輪が細かく、節が少なく、色つやが良い」木材の名産地として知られており、その材は美しいだけでなく強度面でも優れているとされています。こちらの『通常品』は節の多い部分を使用しており、素材の良さはもちろん、親しみやすい表情が魅力的なフローリングです。
植林から伐採・製材と、1本の木が『木材』として私たちのもとに届くまで、およそ3世代にわたる人の手と時間がかかっている吉野材。永くお住まいになる家にふさわしい、『丹精』の込められた逸品です。