合板と無垢材は何が違うの?

合板と無垢材は何が違う?合板フローリングと無垢フローリングを徹底比較

家を新築したりリフォームしたりする際に、足下を支えるフローリングの材料選びは重要です。木材の種類はもちろんのこと、合板と無垢材どちらを選ぶかによってフローリングの印象が大きく異なります。しかし、この2つの違いがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は合板フローリングと無垢フローリングを徹底比較し、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

合板フローリングとは?

合板フローリングとは?

合板フローリングは、複合フローリングとも呼ばれることから分かるように、複数の板を接着剤で張り合わせてある床材のことです。重ねた合板の表面には、プリントシートなどの化粧材や天然木をスライスしたツキ板を張りつけています。

ツキ板の厚さは0.3mmから3mm程度で、合板と合わせて12mmから15mmになるものが一般的です。ツキ板によっては天然木の自然な木目が活かされていて、無垢材と見分けが付かないようなものもあります。

合板は、薄くスライスされた木材を接着剤で張り合わせているため、接着剤の使用量が増えます。以前はホルムアルデヒドなどの化学物質が部屋に充満することでシックハウス症候群になるという問題もありましたが、最近では接着剤も改良され問題も少なくなりました。

また、各床材の色や模様が均一なため、床色に統一感が欲しい場合は合板フローリングが適しています。メンテナンスも楽で、時々ワックスなどをかけるだけでキレイに保つことができます。

無垢フローリングとは?

無垢フローリングとは?

無垢とは、天然木から取り出した木を1枚の板に加工した自然素材のことです。無垢フローリングの素材には固いオークやローズウッドだけでなく、柔らかいスギやヒノキなどさまざまな種類があります。表面の加工方法にはオイル仕上げと呼ばれる自然塗装やUVウレタン塗装などがあり、着色塗料で元の木材よりも濃い色にすることも可能です。

無垢フローリングは木が本来持っている調湿作用があるため、余分な湿気を吸収し、乾燥して湿度が下がると湿気を排出します。そのため多少きしむこともありますが、肌触りがさらさらとして柔らかく、冬は静電気の発生を抑えてくれます。また、無垢材は繊維の間に空気を含んでいるため室内温度を一定に保ち、冬でもフローリング独特のヒヤッとした感覚が抑えられます。さらに、木の香りによるリラックス効果も期待できます。

しかし、天然の木を乾燥させただけの素材であるため、湿度変化にともない膨張と収縮を繰り返します。特に乾燥状態の悪い素材を使用すると、反りや割れなどの現象が起こりやすいとされています。

また、無垢フローリングの床材は色合いや木目が1本1本異なるため、床に張っていく順番を決める「仮並べ」をする必要があります。そのため合板フローリングと比べると施工に手間と時間が掛かかります

合板と無垢材、それぞれが適した部屋とは

合板と無垢材、それぞれが適した部屋とは

合板フローリングには調湿作用はありませんが、温度や湿度の変化に強く、反りや伸縮がないため、床材として寸法安定性が高い点がメリットです。そのため合板フローリングはキッチンやトイレ・脱衣所などの水回りに適しているといえるでしょう。

無垢フローリングは合板フローリングに比べて高価な傾向がありますが、自然素材の風合いや肌触りが魅力です。木は断熱性があるため足の裏から体温を奪われることがなく、全身の冷えを防いでくれます。また、木材が衝撃を吸収してくれるため、無垢フローリングにすると足が疲れにくいこともメリットです。これらの特性から、長い時間を過ごすリビングや、はだしで過ごすことの多い子供部屋には無垢フローリングが適しています

おわりに

いかがでしたか?フローリングは家の印象を左右する重要なものです。合板フローリングと無垢フローリングどちらが良い悪いではなく、それぞれの特性と部屋との相性を考慮した上で選ぶことをおすすめします。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ベストなものを選びましょう。

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